医薬品には、“特許を持つ新薬=先発医薬品”と、“特許期限が切れた後に他のメーカーが製造販売する薬=後発医薬品”があります。この後発医薬品のことを「ジェネリック医薬品」と呼びます。
先発医薬品は、製造メーカーがその成分や製造方法の特許を取得し製造販売が行なわれますが、この特許期限(20~25年)が切れた後は、特許権を持つ医薬品製造メーカー以外の医薬品製造メーカーにて、厚生労働省の認可後、同医薬品を「ジェネリック医薬品」として製造・販売することが可能となります。
「ジェネリック医薬品」は多くの医薬品製造メーカーで製造販売ができるため、先発医薬品に比べ安価で市場へ供給されることが可能となります。品質も厚生労働省の厳しい基準・規制に基づいて製造販売が行なわれますので、その効能・成分についても先発医薬品と全く同じものです。
ジェネリック医薬品の展望
「ジェネリック医薬品」は、日本では2002年ごろから市場に出始め、2013年には普及率が約30%に達しました。しかし欧米諸国の普及率60%以上と比較するとまだ充分とは言えません。
このことを踏まえ、厚生労働省では「ジェネリック医薬品」の更なる普及をめざし、様々な取り組みをしています。特に2012年の処方せん様式の改正と一般名処方制度の推進は、薬剤師が患者に「ジェネリック医薬品」をすすめやすい環境をつくっています。
「ジェネリック医薬品」を選択する機会が増えることは患者の経済的負担の軽減にもつながります。また、日本の国民皆保険制度を今後も持続させるためにも、「ジェネリック医薬品」の使用促進はとても重要となります。
この程、厚生労働省は2017年度までに「ジェネリック医薬品」の普及率を欧米諸国と並ぶ60%以上に到達させるという新たな目標を掲げました。これから更なる普及推進の取り組みが行なわれることになります。
「ジェネリック医薬品」は、私たちにとって更に身近な医薬品となる必要があります。
「ジェネリック医薬品」は私たちの未来にとって不可欠な存在です。